選定のヒント【GHI】

Oリングをはじめとするシール材(パッキンやガスケット)を適正にお選び頂く為に、規格や仕様ほか、生産や設計、使用などに係る幅広い専門用語をまとめて解説いたします。製品の選定と最終的な判断はお客様ご自身にお願いしておりますが、参考として活用して頂ければ幸いです。

Oリング選定ガイドライン

G規格

G規格とは、Oリングの寸法に係る規格のひとつです。一般に、日本工業規格(JIS B 2401)が定めるG(固定用Oリングの寸法規格)による寸法だけでなく、Gに準ずる規格外寸法(同一線径を持つ中間内径や延長内径)のことも含みます。

詳細:G規格

GC

GCとは、移動相が気体(不活性ガス)であるクロマトグラフィーのことで、Gas Chromatographyの略称です。添加剤分析やブリード物の分析などに多用されています。ガスクロマトグラフィー。<JIS K 0114, JIS K 0123>

GS規格

GS規格とは、Oリングの寸法に係る規格のひとつです。線径が3.1mmに固定された内径150mm以上の寸法規格で、G規格から派生して定められました。

詳細:GS規格

Hycar

Hycarは、原料ゴム或いはゴム材質としてのNBR(ニトリルゴム)に対する通称として広く用いられていました。但し、厳密にはデュポン社(アメリカ合衆国)の生産していた原料ゴム(NBR各種)に係る商品名です。ハイカー®。

HNBR

HNBRとは、原料ゴムのひとつであるHydrogenated Acrylonitrile-Butadiene Rubberの略称です。NBR(ニトリルゴム)の変性品に当たり、二重結合に貴金属触媒を用いて水素を付加することで、耐熱性や耐オゾン性、機械的性質などが強化されています。HNBR-70などのOリング材質(ゴム材質)に使われています。水素化ニトリルゴム。

HNBR-70

HNBR-70とは、水素化ニトリルゴム(HNBR)による硬さA70±5のOリング材質(ゴム材質)です。耐油性(耐燃料油性)や耐オゾン性、物理的性質に優れています。高圧部のパッキンに適しているほか、代替フロン用としても優秀な機能を持つ材質です。

詳細:HNBR-70

Hs

Hsとは、JIS K 6301に掲げられるスプリング式の測定によって導き出された硬さに付けられる符号です。Hardness Springの頭文字に由来し、以前は日本国内に於けるゴム材質(Oリング材質)の大半に用いられていました。現在では、A(デュロメータ硬さのタイプA、JIS K 6253)を用いるのが主流です。

関連:硬さ

ID

Oリングのサイズ表記に於いてIDとは、Internal Diameter(内径)の略称で、Oリング内側の直径のことを指します。OリングのサイズはWとIDで表記するのが一般的ですが、Oリングの装着に於いて外周面が重要になる場合などでは、ODも併記されることがあります。「ID=OD−2W」。内径。

IIR

IIRとは、原料ゴムのひとつであるButyl (Isobutene-Isoprene) rubberの略称です。イソブテンと少量のイソプレンを共重合した合成ゴムで、耐薬品性や耐寒性に優れますが、反発弾性はゴムに於いて最低のレベルです。ブチルゴム。

IR

IRとは、Infrared Absorption Spectroscopyの略称で、試験片に波長を連続的に変化させた赤外線を照射し、その吸収スペクトルから有機物質の分析を行う方法のことです。ゴム材質では、原料ゴムや添加剤の同定や官能基の評価を行うことができます。赤外線吸収分光法。

IRHD

IRHDとは、International Rubber Hardness Degreeの略称で、国際標準化機構(ISO)で規格化されたゴム硬さ試験による硬さの単位です。試験片に対してプランジャーを一定の力で押し付けた時の変位量を硬さの尺度として規格化し、IRHDを単位としています。国際ゴム硬さ。<JIS K 6253, ISO 48, ISO 7619>

ISO

ISOとは、電機分野を除く工業分野の国際規格を策定する為の非政府組織、International Organization for Standardizationの略称です。一般に、ISOが発行した規格のこともISOと呼びます。
































































選定のヒント(専門用語)

選定 ABC DEF GHI JKL MNO PQRS TUV WXYZ 数字