Oリング(オーリング)の販売

ご注文の流れ

  • STEP1材質の選定(当ページから)
  • STEP2: 寸法の選定(規格の選択)
  • STEP3: 寸法の選定(呼び番号の選択)
  • STEP4: 商品ページ(数量単位と口数を決定して発注画面へ)
Oリングの販売

材質の選定

Oリングの材質は、温度条件や圧力条件、接触対象などを総合的に勘案して選定を行って下さい。以下の各表で代表的な特性や使用温度の目安を確認して頂ける他、材質の選び方耐性表を参考にして頂くのが便利です。尚、以下の各表にて標準材の欄に○印が付いているものは、即納在庫として常備されているOリングの割合が多い材質です。流通量の少ない材質はスケールメリットとの兼ね合いで高額なことも多いので、材質の選定は可能な限り標準材の中から行うことを推奨いたします。

材質の選び方
材質の耐性表

汎用シリーズの早見表

ニトリルゴム
(NBR)
フッ素ゴム
(FKM)
シリコンゴム
(VMQ)
エチレンプロピレンゴム
(EPDM)
  • 最も一般的な材質
  • 耐油性
  • 1種A、1種B、2種など
  • 優れた耐熱性 (230℃)
  • 耐薬品性、耐油性、耐燃料油性
  • 4種D、バイトンなど
  • 耐熱性、耐寒性
  • 4種Cなど
  • 飲食料品関連など
  • 耐水性、耐候性、耐寒性
  • EPDM、EPTなど
  • 水道関連など
クロロプレンゴム
(CR)
ウレタンゴム
(U)
水素化ニトリルゴム
(HNBR)
フッ素樹脂
(PTFE)
  • 耐油性
  • CR、ネオプレンなど
  • 優れた物性
  • 耐圧性、耐油性
  • 優れた物性
  • 耐圧性、耐油性
  • 極めて優れた耐薬品性
  • 耐熱性、潤滑性
  • 4F、テフロンなど

高機能シリーズの早見表

パーフロ
(FFKM)
サイフェル
(FFKO)
アフラス
(FEPM)
  • 極めて優れた耐薬品性
  • 極めて優れた耐熱性 (230℃〜370℃)
  • 耐プラズマ性
  • 極めて優れた耐薬品性
  • 極めて優れた耐寒性(-55℃)
  • 耐プラズマ性
  • 優れた耐薬品性
  • 優れた耐熱性(〜270℃)
  • 低着香性、耐放射線性など
3元系フッ素ゴム
(3元系FKM)
非粘着フッ素ゴム
(フロロアップシリーズ)
その他
(FFKM-E、FVMQ)
  • 優れた耐薬品性
  • 耐熱性(~250℃)、耐寒性(-35℃~)、導電性
  • 3F、バイトンBなど
  • 低粘着性、耐摩擦性、低固着性、
    低アウトガス性
  • 耐薬品性、耐熱性

Oリング材質−汎用シリーズ

ニトリルゴム(NBR)−Oリング材質

ニトリルゴム(NBR)は、Oリングに於いては最も生産量が多いゴム材質です。耐油性や耐摩耗性に優れ、安価ながら安定した性能から幅広い分野で使用されています。中でも「NBR-70-1 (1A)」は特に多く流通しており、また価格が最も安いので、Oリング材質を比較する際の基点としてお薦めいたします。

材質の選び方
材質の耐性表

(ブタジエン・アクリロニトリルランダム共重合体)

標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
NBR-70-1(1A)
(1種A/1A/ニトリル/ハイカー/ブナ)
優)耐油性、耐摩耗性
劣)耐候性、耐薬品性
<A70±5>
NBR-90(1B)
(1種B/1B/高硬度ニトリル)
優)耐油性、耐摩耗性、耐圧性
劣)耐候性、耐薬品性、伸縮性
<A90±5>
NBR-70-2(2A)
(2種/2A/高ニトリル)
優)耐油性(耐燃料油性)
劣)耐候性、耐薬品性
<A70±5>
NBR-50
(ニトリル50)
優)耐油性、耐摩耗性
劣)耐候性、耐薬品性
<A50±5>
NBR-60
(ニトリル60)
優)耐油性、耐摩耗性
劣)耐候性、耐薬品性
<A60±5>
NBR-80
(ニトリル80)
優)耐油性、耐摩耗性、耐圧性
劣)耐候性、耐薬品性、伸縮性
<A80±5>

フッ素ゴム(FKM)−Oリング材質

フッ素ゴム(FKM)は、当社が最も得意としているゴム材質です。耐熱性や耐薬品性、耐油性に優れ、一部を除く殆どの性能でNBR系の材質を凌ぎます。尚、この欄のものは汎用グレード(2元系フッ素ゴム)に当たります。併せて、高機能グレード(フロロパワーシリーズ/フロロアップシリーズ)もご検討下さい。

材質の選び方
材質の耐性表

(フッ化ビニリデン6フッ化プロピレン共重合体)

標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
FKM-70(4D)
(4種D/4D/フッ素ゴム/バイトン)
優)耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性
劣)耐蒸気性、耐極性溶剤性
<A70±5>
FKM-90
(90°FKM/90°バイトン)
優)耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性、耐圧性
劣)耐蒸気性、耐極性溶剤性、伸縮性
<A90±5>
FKM-60
(60°FKM/60°バイトン)
優)耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性
劣)耐蒸気性、耐極性溶剤性
<A60±5>
FKM-80
(80°FKM/80°バイトン)
優)耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性、耐圧性
劣)耐蒸気性、耐極性溶剤性、伸縮性
<A80±5>
FKM-75(茶色)
(75°FKM/茶バイトン)
優)耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性
劣)耐蒸気性、耐極性溶剤性
<A75±5>
FKM-75(緑色)
(75°FKM/緑バイトン)
優)耐熱性、耐薬品性、耐油性、耐候性
劣)耐蒸気性、耐極性溶剤性
<A75±5>

シリコンゴム(VMQ)−Oリング材質

シリコンゴム(VMQ)は、耐熱性や耐寒性に優れるゴム材質です。広い温度帯域で使用することが可能で、耐候性も有しています。家電や食品、医療機器などで多く用いられているほか、装飾品などでも使用されており、日常生活の中でも目にする機会が多い材質です。

材質の選び方
材質の耐性表

(ビニルメチルシリコーンゴム)

標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
VMQ-70(4C)
(4種C/4C/赤シリコン)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A70±5>
VMQ-50(SI50)
(シリコン50°/半透明シリコン)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A50±5>
VMQ-30
(シリコン30)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A30±5>
VMQ-40
(シリコン40)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A40±5>
VMQ-60
(シリコン60)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A60±5>
VMQ-70(乳白色)
(白シリコン)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A70±5>
VMQ-70(黒色)
(黒シリコン)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A70±5>
VMQ-70(青色)
(青シリコン)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A70±5>
VMQ-50(赤色)
(赤シリコン50)
優)耐熱性、耐寒性、耐候性
劣)耐油性、耐薬品性、機械特性
<A50±5>

エチレンプロピレンゴム(EPDM)−Oリング材質

エチレンプロピレンゴム(EPDM)は、耐水性や耐薬品性、耐候性に優れるゴム材質です。石油系合成ゴムとしては耐熱性や耐寒性も比較的優秀で、水道に関連したパッキン類などに多用されています。

材質の選び方
材質の耐性表

(エチレンプロピレンジエンゴム)

標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
EPDM-70
(EPT/エチレンプロピレンゴム)
優)耐水性、耐薬品性、耐候性、耐寒性
劣)耐油性、耐非極性溶剤性
<A70±5>
EPDM-90
(EP90)
優)耐水性、耐薬品性、耐候性、耐圧性
劣)耐油性、耐非極性溶剤性、伸縮性
<A90±5>
EPDM-40
(EP40)
優)耐水性、耐薬品性、耐候性、耐寒性
劣)耐油性、耐非極性溶剤性
<A40±5>
EPDM-50
(EP50)
優)耐水性、耐薬品性、耐候性、耐寒性
劣)耐油性、耐非極性溶剤性
<A50±5>
EPDM-60
(EP60)
優)耐水性、耐薬品性、耐候性、耐寒性
劣)耐油性、耐非極性溶剤性
<A60±5>
EPDM-80
(EP80)
優)耐水性、耐薬品性、耐候性、耐圧性
劣)耐油性、耐非極性溶剤性、伸縮性
<A80±5>

クロロプレンゴム(CR)−Oリング材質

クロロプレンゴム(CR)は、耐油性を有する石油系合成ゴムとしては最も歴史が古く、耐候性も併せ持っているゴム材質です。今に在って特筆する程の性能はありませんが、全般的に可の範囲で小さくまとまっており、使い勝手の良い材質です。

材質の選び方
材質の耐性表

(クロロプレンゴム)

標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
CR-70
(クロロプレン/ネオプレン)
優)耐油性、耐候性
劣)耐薬品性、突出した性能が無い
<A70±5>
CR-50
(クロロプレン/ネオプレン)
優)耐油性、耐候性
劣)耐薬品性、突出した性能が無い
<A50±5>
CR-60
(クロロプレン/ネオプレン)
優)耐油性、耐候性
劣)耐薬品性、突出した性能が無い
<A60±5>
CR-80
(クロロプレン/ネオプレン)
優)耐油性、耐候性
劣)耐薬品性、伸縮性、突出した性能が無い
<A80±5>

ウレタンゴム(U)−Oリング材質

ウレタンゴム(U)は、非常に優れた物性から、最も優秀な耐圧性や耐摩耗性を有しているゴム材質です。過酷な圧力条件下で重用されるこの材質は、耐油性にも優れている反面で水に対して極端に弱く、空気中の水蒸気でも加水分解してしまうことから耐候性に劣ります。

材質の選び方
材質の耐性表

(ウレタンゴム)

標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
U-70
(ウレタン70)
優)耐油性、機械特性、耐圧性
劣)耐水性、耐候性、耐薬品性
<A70±5>
U-90
(ウレタン90)
優)耐油性、機械特性、耐圧性
劣)耐水性、耐候性、耐薬品性
<A90±5>

水素化ニトリルゴム(HNBR)−Oリング材質

水素化ニトリルゴム(HNBR)は、一般的なNBR系材質と比較して耐熱性や耐油性、耐候性などが優れている材質です。また、耐圧性や耐摩耗性にも非常に優れているほか、Oリング材質の中で最も優秀な代替フロン類への耐性も有しています。

材質の選び方
材質の耐性表

(水素化アクリロニトリルゴム)

標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
HNBR-70
(水素化ニトリルゴム70)
優)耐油性、機械特性、耐圧性、耐候性
劣)耐薬品性
<A70±5>
HNBR-80
(水素化ニトリルゴム80)
優)耐油性、機械特性、耐圧性、耐候性
劣)耐薬品性
<A80±5>
HNBR-90
(水素化ニトリルゴム90)
優)耐油性、機械特性、耐圧性、耐候性
劣)耐薬品性
<A90±5>

フッ素樹脂(PTFE)−Oリング材質

フッ素樹脂(PTFE)は、テフロンの通称で広く知られている材質です。極めて優れた耐薬品性や耐熱性を有しますが、ゴム材ほどの柔軟性や復元性、伸縮性はありません。従って、パッキン材として使用にはあまり向いていない材質なので、使用方法などにはご注意下さい。

材質の選び方
材質の耐性表

(4フッ化エチレン樹脂)

* ゴムOリングとは異なります。
標準材 名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (ショア)>
温度目安 (℃)
PTFE(白色)
(テフロン/フッ素樹脂/4F)
優)耐薬品性、耐熱性、表面潤滑性
劣)柔軟性、復元性、伸縮性
<D50〜55>

Oリング材質−高機能シリーズ

パーフロ(FFKM)−Oリング材質

パーフロ(FFKM)は、現行のOリング材質に於いて最高峰の耐薬品性や耐熱性を有するゴム材質です。フッ素ゴム(FKM及びFFKM)を最も得意する当社の特色を色濃く反映する高級材質で、原材料メーカー(AGC旭硝子社)との密接な協力関係から他には無い高性能グレードを数多く取り揃えております。

材質の選び方
材質の耐性表

(パーフロロエラストマー)

名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
フロロパワーFF
(パーフロ/標準)
優)耐薬品性 (全般)
劣)耐寒性
<A80±5>
フロロパワーFFW
(パーフロ/白色標準)
優)耐薬品性 (全般)、耐プラズマ性
劣)耐寒性
<A80±5>
フロロパワーFFS
(パーフロ/耐熱;上級)
優)耐薬品性 (全般)、耐熱性 (上級)
劣)耐寒性
<A75±5>
フロロパワーFFSW
(パーフロ/白色耐熱;上級)
優)耐薬品性 (全般)、耐熱性 (上級)、耐プラズマ性
劣)耐寒性
<A80±5>
フロロパワーFFCS
(パーフロ/CS抑制)
優)圧縮永久歪み (動的用途適正) 、耐熱性 (上級)、耐薬品性
劣)耐アミン性、耐スチーム性、耐寒性
<A80±5>
フロロパワーFFP
(パーフロ/極低溶出)
優)極低溶出性、耐薬品性 (全般)
劣)耐寒性
<A75±5>
フロロパワーFFT
(パーフロ/プラズマ専用;上級)
優)耐プラズマ性、耐熱性
劣)特定用途向け
<A70±5>
フロロパワーFFR
(パーフロ/プラズマ専用;中級)
優)耐プラズマ性、機械特性
劣)特定用途向け
<A70±5>
フロロパワーFFDR
(パーフロ/プラズマ専用;下級)
優)耐プラズマ性、機械特性
劣)特定用途向け
<A70±5>
フロロパワーFFSG
(パーフロ/耐熱・特級)
優)耐薬品性 (全般)、耐熱性 (特級)
劣)耐寒性、価格優位性
<A85±5>
フロロパワーFFH90
(パーフロ/耐熱/耐圧)
優)耐薬品性 (全般)、耐熱性、耐圧性、耐ブリスター性
劣)耐寒性、伸縮性
<A90±5>
フロロパワーFFN
(パーフロ/ノンフィラー耐熱)
優)耐薬品性 (全般)、耐熱性、耐プラズマ性
劣)特定用途向け、旧型
<A70±5>
フロロアップFFEX
(パーフロ/非粘着/耐熱)
優)耐薬品性 (全般)、耐熱性、低粘着性、低摩擦性、潤滑性
劣)耐寒性
<A85±5>

サイフェル(FFKO)−Oリング材質

サイフェル(FFKO)は、耐薬品性と耐寒性とを極めて高い領域で両立させたゴム材質です。元来はOリングに不向きでしたが、原材料メーカー(信越化学工業社)との共同研究の末、弱点を克服する専用配合によって多くのグレードを取り揃えることが出来ました。

材質の選び方
材質の耐性表

(パーフルオロポリエーテルゴム)

名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
フロロパワーFO
(サイフェル/標準)
優)耐寒性、耐薬品性 (全般)、耐プラズマ性
劣)機械特性、耐圧
<A70±5>
フロロパワーFOG
(サイフェル/低硬度)
優)耐寒性、耐薬品性 (全般)
劣)機械特性、耐圧
<A50±5>
フロロパワーFOB
(サイフェル/高硬度)
優)耐寒性、耐薬品性 (全般)
劣)機械特性
<A80±5>
フロロパワーFOP
(サイフェル/極低溶出)
優)極低溶出性、耐寒性、耐薬品性 (全般)
劣)機械特性、耐圧
<A70±5>

アフラス(FEPM)−Oリング材質

アフラス(FEPM)は、耐強酸性や耐強アルカリ性、耐アミン性、耐スチーム性などに優れるゴム材質です。他にも耐放射線性や低着香性、電気絶縁性といった珍しい特性を有しており、代替不能な材質として様々なシーンで活躍しています。尚、フロロパワーAPなどで用いられているFEPM原材料は、桜シール社とAGC社の共同研究によって開発されました。

材質の選び方
材質の耐性表

(4フッ化エチレン・プロピレン共重合体)

名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
フロロパワーAP
(FEPM/標準)
優)耐薬品性 (強酸・強アルカリ・アミン)、低着香性
劣)耐寒性、耐極性溶剤性、耐エーテル系溶剤性
<A70±5>
フロロパワーAPHW
(FEPM/白色耐熱)
優)耐薬品性 (強酸・強アルカリ・アミン)、耐熱性、耐プラズマ性
劣)耐寒性、耐極性溶剤性、耐エーテル系溶剤性
<A75±5>
フロロパワーAP90
(FEPM/耐圧)
優)耐薬品性 (強酸・強アルカリ・アミン)、耐圧性
劣)耐寒性、耐極性溶剤性、耐エーテル系溶剤性、伸縮性
<A90±5>
フロロパワーAPC
(半透明フッ素ゴム)
優)耐薬品性 (強酸・強アルカリ・アミン)、低着香性
劣)耐寒性、耐極性溶剤性、耐エーテル系溶剤性
<A55±5>
フロロパワーAPP
(極低溶出フッ素ゴム)
優)極低溶出性、耐薬品性 (強酸・強アルカリ・アミン)
劣)耐寒性、耐極性溶剤性、耐エーテル系溶剤性
<A70±5>
フロロパワーAPT
(タイヤ用Oリング材質)
優)耐転写性 (ゴム痕が付き難い)、摩擦性 (グリップ力)
劣)シール性 (ガラス基板の搬送ローラー専用である為)
<N/A>

N/A


3元系フッ素ゴム(3元系FKM)−Oリング材質

3元系フッ素ゴムは、耐熱性や耐油性、耐薬品性に加え、耐水蒸気性(耐スチーム性)や耐強酸性なども併せ持つゴム材質です。汎用の2元系フッ素ゴムと比較して化学的にも物理的にも大きく良化しています。また、耐寒性や導電性を付与したグレードも存在します。

材質の選び方
材質の耐性表

(フッ化ビニリデン6フッ化プロピレン共重合体)

名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
フロロパワー3F
(3元系フッ素ゴム/標準)
優)耐薬品性 (強酸・水蒸気)、耐油性
劣)耐強アルカリ性、極性/アミン系/エーテル系の耐溶剤性
<A75±5>
フロロパワー3FW
(3元系フッ素ゴム/白色)
優)耐薬品性 (強酸・水蒸気)、耐油性、耐プラズマ性
劣)耐強アルカリ性、極性/アミン系/エーテル系の耐溶剤性
<A70±5>
フロロパワー3FH
(3元系フッ素ゴム/耐熱)
優)耐薬品性 (強酸・水蒸気)、耐油性、耐熱性
劣)耐強アルカリ性、耐極性溶剤性、耐寒性
<A75±5>
フロロパワー3F90
(3元系フッ素ゴム/耐圧)
優)耐薬品性 (強酸・水蒸気)、耐油性、耐圧性、耐ブリスター性
劣)耐強アルカリ性、耐極性溶剤性、耐寒性、伸縮性
<A90±5>
フロロパワーDL
(3元系フッ素ゴム/耐寒)
優)耐寒性、耐薬品性 (強酸・水蒸気)、耐油性
劣)耐強アルカリ性、極性/アミン系/エーテル系の耐溶剤性
<A70±5>
フロロパワーDD
(3元系フッ素ゴム/導電)
優)低帯電性、耐寒性、耐薬品性 (強酸・水蒸気)、耐油性
劣)耐強アルカリ性、極性/アミン系/エーテル系の耐溶剤性
<A80±5>

バイトンETP(FFKM-E)−Oリング材質

バイトンETP(FFKM−E)は、耐強酸性や耐強アルカリ性に優れるゴム材質です。汎用の2元系フッ素ゴムとパーフロの間に位置する優秀な耐薬品性を有しており、用途を限定した上での安価なパーフロ代替材質として利用されている材質です。

材質の選び方
材質の耐性表

(エチレン・4フッ化エチレン・パーフルオロアルキルエーテル3共重合体)

名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
フロロパワーDEB
(FFKM-E/標準)
優)耐薬品性 (強酸・強アルカリ・極性溶剤)
劣)耐寒性、耐エーテル系溶剤、耐アミン系溶剤
<A75±5>
フロロパワーDEW
(FFKM-E/白色)
優)耐薬品性 (強酸・強アルカリ・極性溶剤)、耐プラズマ性
劣)耐寒性、耐エーテル系溶剤、耐アミン系溶剤
<A75±5>
フロロパワーDEP
(FFKM-E/極低溶出)
優)極低溶出性、耐薬品性 (強酸・強アルカリ・極性溶剤)
劣)耐寒性、耐エーテル系溶剤、耐アミン系溶剤
<A75±5>

フロロシリコン(FVMQ)−Oリング材質

フロロシリコン(FVMQ)は、極めて優れた耐寒性を保有しているゴム材質です。シリコンゴムの一部をフッ素ゴム化したような材質で、通常のシリコンゴムでは耐えることの出来ない鉱物油や燃料油に対する耐性も備えています。

材質の選び方
材質の耐性表

(フルオロアルキル置換シロキサン縮合物)

名称
(規格や通称)
特徴
<硬さ (JIS-A)>
温度目安 (℃)
フロロパワーFQ
(FVMQ)
優)耐寒性、耐油性、耐アルコール性
劣)耐極性溶剤性、機械特性
<A70±5>

非粘着フッ素ゴム(特殊FKM/FFKM)−Oリング材質

フロロアップシリーズは、ゴム材質の粘着要素を解消した特殊フッ素ゴム材質です。FKMやFFKMが保有する耐熱性や耐薬品性などはそのままに、低粘着性や低摩擦性、低固着性、低アウトガス性といった性能が新たに付与されています。コーティング処理などとは異なり、その効果は長時間に亘って持続します。

材質の選び方
材質の耐性表

(フロロアップシリーズ)

◎:使用可 〇:多少の影響有り △:あまり推奨しない ×:使用不可
名称 低粘着性 低摩擦性 低固着性 低アウトガス性 耐高真空性 硬さ
(JIS-A)
温度目安 (℃)
フロロアップD××A70±5
フロロアップK××A70±5
フロロアップS×A70±5
フロロアップVA75±5
フロロアップFFEXA85±5
FKM-70 (参考)××××A70±5
フロロパワーFF (参考)××××A80±5